年代によって変わる冷えの原因と対策
- ヘルスケア
男性に比べて筋肉量が少ないことでリンパ液や血液の流れが悪くなることも理由のひとつですが、女性の場合女性ホルモンの減少も関係しています。
血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経は女性ホルモンの影響を受けるからです。
ほかにも、ストレス、疲れ、睡眠不足など日常生活においても自律神経は乱れやすく年代によって冷えの原因は異なります。
年代別 冷えが起きやすい原因
20~30代 ストレスによる冷え
仕事が忙しかったり、慣れない仕事に緊張が続いたり、というケースも少なくありません。
こうした状態が続くと脳に血液が集中して、手足などの末端に血液が巡りにくくなってしまいます。
夜になっても自律神経がオフモードにならないと、いよいよ冷えが進行します。
40~50代 内蔵機能の低下による冷え
末端よりも腰やおなかが深部から冷えるようになります。原因は加齢による内臓機能の低下。
内臓機能が低下することで体が深部から冷え、それが新陳代謝や細胞のターンオーバーの衰えにも影響します。
痩せにくい、肌にはりがなくなったと感じる方が多くなります。
女性ホルモンの減少で「のぼせ」が起こると冷えが改善されたと思う人もいますが、体の内部は冷えていることがあります。
60代以降 筋肉量低下による冷え
男性よりも女性のほうが冷えやすいの理由のひとつに筋肉量の違いがあります。
女性は筋肉量が少ないため、熱を作り出しにくく冷えやすいのですが、60代以降になると筋肉量がさらに減っていきます。一度冷えてしまうとなかなか温まりにくく、そのままにしておくと、ますます冷えやすい体になってしまいます。
ライフスタイルから見直そう
1、体を温める薬味やスパイスを取り入れる。
毎日の食事に、ネギ、ショウガ、唐辛子、コショウ、サフラン、ミント、シソなど
塩分が多くならないように、加工食品を控えたり、アルコールの飲みすぎも気を付けましょう。
2、ストレスによる末端の冷えにはリラックス
湯船にゆっくり浸かり、手足を中心に全身を温めます。
日中はカイロを使用したり、温熱効果のあるソックス、下着などを選ぶようにしましょう。
3、内臓機能の低下による冷えには広い面積を温める。
腰やおなか、背中など大きめのカイロで温めたり、温熱効果の肌着を選ぶと効果的です。
熱すぎる飲み物は逆に内臓が驚き、血流が低下してしまいます。白湯などやさしいぬるま湯をゆっくり飲みましょう。
4、筋肉量アップにウォーキング
筋肉量をキープする運動としては、トータル15分を目安に早歩きとゆっくり歩きを交互に繰り返すインターバル速歩がおすすめです。筋肉量を下げないように運動を習慣にしていきましょう。
イライラやクヨクヨ。実は冷えからきていることも
西洋医学では「冷え性」という病名はありません。しかし東洋医学では「冷えは万病のもと」とされ冷えたところから病が入り込むと考えられています。
あまりにも辛い症状の場合は、漢方薬などに頼るのもひとつの方法ですが、ライフスタイルを見直すことで改善するケースもあります。できるところから取りいれていきましょう。