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更年期の手の不調メノポハンドとは

  • ヘルスケア

朝の情報番組で取り上げられた「メノポハンド」。ぶつけた覚えもないのに、「手がこわばる」「痛む」「指が変形してきた」などの症状に悩む女性はすくなくありません。

女性がかかりやすい手指の疾患について、その原因、予防についてご紹介します。

手や指のトラブルの多くは、腱鞘炎か関節の変形

手のこわばり、指の痛みや変形などに関係する病気は数十種類もあるとされていますが、女性を悩ます代用的なものは「腱鞘炎」と「関節の変形」です。

腱鞘炎とは、筋肉と骨をつないでいる「腱」と、腱を包んで浮き上がりをバンドのように抑える「腱鞘」がこすれて炎症が起こり、痛みや腫れ、しびれなどが生じる疾患。特に多いのが、「ばね指」「ドケルバン病」「手根官症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)」です。(図1)

一方、「関節の変形」として多いのが、「変形性関節症」と呼ばれる「ヘバーデン結節」「ブシャール結節」「母指CM関節症」です。傷んだり腫れたり変形する場所はことなりますが、主な原因としてはこちらも指の使い過ぎが挙げられます。(図2)

つらい症状の原因にはエストロゲンの減少も

女性が「それほど指を酷使した覚えはないのに症状がある」という場合には、女性ホルモンの影響が考えられます。エストロゲンには靭帯などの弾力を保ち、骨同士がぶつからないようにクッションとなる軟骨細胞を増殖させる働きがあります。

出産後授乳中や更年期以降の女性はエストロゲンの分泌が低下することで関節に負担がかかり、痛みや腫れ、変形などが生じてしまうことが指摘されています。

 

日常生活の動作を見直そう

手指の疾患を予防するには、日頃から手指の使い過ぎに注意することです。特に仕事で手指を酷使しがちという人は、「1時間に10分」など定期的に休息を入れながら作業を進めるようにしましょう。

また、女性の場合、女性ホルモン似た働きをするエクオール含有サプリメントの摂取もおすすめです。

 

手に負担をかけない工夫

食事

・エクオールを作り出す大豆イソフラボンや腸内環境を整える発酵食品を意識しましょう。エクオールはサプリメントでも摂取できます。

 

料理や後片付け

・包丁を避けてピーラーを使ったり、カット済の野菜や冷凍食品なども利用。無洗米を利用すれば、指先を使う米とぎも省略できます。

・キャップを開ける時は、補助具を利用しましょう。

・食器はできるだけ軽いものを選び、後片付けの際の負担を軽減

パソコンやスマホの使い方

・スマホを片手で操作すると関節への負担が大きくなるため、両手を使って操作しましょう。

・パソコンを扱う際は、タオルなどを手首の下においてマウスを操作しましょう。

掃除や洗濯

・コードレスのスティック型掃除機やフロアワイパーなど、軽いものを使いましょう。

・洗濯物を干す時は、軽い力で扱える洗濯ばさみを使用

 

 

我慢しないで婦人科や整形外科を受診しましょう

たとえば更年期で、のぼせやほてりなどの症状とともに手のこわばりなどを感じるときは「婦人科」がおすすめです。それ以外であれば「整形外科」や手の疾患や障害を専門に治療する「手外科」を受診しましょう。

治療法としては、装具などで患部を固定する方法や、飲み薬、塗り薬、ステロイド注射による薬物療法などがあります。痛みが強い場合は、「ペインクリニック」で痛みを緩和する治療を受けることもできます。

関節の変形は、手をよく使うなどの生活環境のほか、遺伝的な要因も関係しているとされる研究結果もあります。遺伝性は完全にはあきらかになっていないものの、母娘や姉妹など家族内で起こるケースが多いことが指摘されています。