デリケートゾーンを正しくケアすることで、トラブルの予防・改善につながり、女性のQOL(生活の質)やADL (日常生活動作)の向上にもつながります。しかし、具体的にどのようなことをすればいいのかわからない人も多いはず。すぐに始められる基本のデリケートゾーンケアを、4つご紹介します。
① デリケートゾーン専用のソープで洗浄する
腟内には、細菌の侵入を防いでくれる乳酸菌が存在します。デリケートゾーンを清潔に保つために洗浄することは大切ですが、間違った洗い方をすると、本来必要な菌まで洗い流してしまいます。
一般的なボディソープはpHがアルカリ性で洗浄力が強いため、弱酸性~中性のデリケートゾーン専用のソープで洗いましょう。腟の自浄作用の低下を防ぎながら汚れを落とすことができます。さらに、乳酸菌配合のものや、添加物の少ないものを選ぶ、など成分にもこだわって長く愛用できる一品を探してみるのもおすすめです。
② 正しい洗い方を習慣化する
デリケートゾーンの周りには尿道と肛門があります。雑菌や汚れはお尻の周りが最も多いため、デリケートゾーンを洗うときは、トイレで尿や便を拭くときと同じように前から後ろへ洗いましょう。
また、腟口と尿道口の両側にある大陰唇と小陰唇のヒダの内側は、恥垢(ちこう)と呼ばれる白いカスのような汚れが溜まりやすいため、丁寧に洗うことを心掛けましょう。
③ 保湿する
ついつい忘れがちなのが保湿ケア。乾燥を防ぐだけでなく、お湯ですすいで中性になっている肌をすばやく弱酸性に戻すためにも、専用品でのケアが大切です。入浴後は、タオルで軽く押さえるようにして水分を拭き取ります。その後、デリケートゾーン専用のジェルやクリームなどの保湿剤を使って保護しましょう。
④ 骨盤底筋を鍛える
骨盤の下にある骨盤底筋は、子宮や膀胱、小腸、大腸などを支えるデリケートゾーンの要。加齢によってこの筋肉が緩んだり硬くなったりすると、尿漏れなどのトラブルにつながります。骨盤底筋を鍛えることで、腟の柔軟性や伸縮性がアップし、デリケートゾーンのトラブル抑制が期待できます。
<骨盤底筋の鍛え方>
1. あおむけになった状態で両ひざを立てる。足は腰幅に開く。
2. 息を吸いながら、お尻の筋肉を引き締めるイメージで、ゆっくりお尻を持ち上げる。
3. お尻を上げた状態を10秒ほどキープした後、背中の上のほうからゆっくり体を下ろす。
4. 1~3を5回繰り返す。