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30代で閉経?早めの対策が肝心の「早発閉経」とは

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生理の日数や量が次第に減少し、やがて完全に止まる閉経。閉経を迎える年齢には個人差がありますが、ほとんどの方は「40歳を過ぎたらホルモンバランスが乱れて、生理が不規則になって...50歳くらいで閉経」とイメージしているのではないでしょうか。

ところが、中には「早発(そうはつ)閉経」といって、30代で卵巣機能が停止し、そのまま閉経してしまう場合があります。

今回は、早発閉経になる原因や、検査による確認の仕方、その治療法についてご説明します。

早発閉経とは?

早発閉経とは、「早発卵巣不全」の通称で、40歳にならないうちに卵巣から分泌される女性ホルモンの量が著しく減り、排卵が止まってしまう症状のことです。

 

早発閉経の原因は、大きく分けて下記の3つに分類されます。

 

①染色体異常をはじめとする遺伝性のもの

②甲状腺疾患や関節リウマチなどの自己免疫性疾患によるもの

③卵巣の外科手術や放射線治療などの医療行為が原因のもの

 

しかし、原因が明らかになるのは全体の1~2割程度で、そのほとんどは原因不明です。そのため、医学の力をもってしても予防は難しく、体の変化に自分で気付いて早期発見に努めるしかありません。

早発閉経の兆候と検査

早発閉経が疑われる症状は、生理の間隔が空いたり、反対に1ヵ月のうちに何度も生理が来たりといった生理不順や、何ヵ月も生理が来ない無月経などさまざまで、ほてり、発汗、動悸、不安感、イライラといった、いわゆる更年期症状を伴うこともあります。

生理周期の乱れは、ストレスやダイエットなどの影響によっても起こるので、経験したことがあるという女性は多いでしょう。つい、「このくらいはいつものことだから」「今までもあったから大丈夫」と流してしまいがちですが、生理が来ない状態が数ヵ月も続いていたら、一度は婦人科を受診しましょう。

 

早発閉経が疑われる場合、子宮や卵巣の診察をした後、卵巣機能を調べるために血液検査をしてホルモン値を測定した上で診断を確定します。

 

<早発閉経と診断されるおもな条件>

・40歳未満である
・無月経の状態が3~6ヵ月にわたって続いている
・血液検査の結果、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体ホルモン(LH)の値が高く、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)の値が低い

 

将来的に妊娠を希望している場合は、ホルモン値を調べる血液検査の際に「いつまで妊娠できるか」という見通しをつけるAMH検査も受けておくといいでしょう。

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早発閉経の治療法とは

早発閉経の治療法は、妊娠を希望するかどうかによって異なります。妊娠を希望する場合は、女性ホルモンを補充しながら排卵誘発剤を使用する不妊治療か、体外受精を行います。


一方、妊娠を希望しない場合は、HRT(ホルモン補充療法)を行います。HRTは、年齢とともに少しずつ体内から失われていく「エストロゲン」という女性ホルモンを補充する治療法で、体内の変化をやわらげる効果が期待できるでしょう。

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体の変化に気を配り、早めに受診を

早発閉経になると、卵巣機能が停止して妊娠の確率が低下するほか、骨粗鬆症や心血管系の疾患にかかるリスクが高まり、更年期に似た症状が見られるようになります。早発閉経は、半年から2年のあいだに症状が一気に進むといわれていますから、できるだけ早い段階でその兆候に気付き、適切な治療を開始することが何よりも大切です。

「まだ若いから大丈夫」と思わずに、普段から自分の生理周期や経血の量に気を配り、少しでも「いつもと違う」と感じたら、速やかに婦人科を受診しましょう。20代、30代のうちから、1年に1度は婦人科検診を受ける習慣をつけておくことをおすすめします。