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女性に多い片頭痛、その原因と対処法3選

  • ヘルスケア

こめかみのあたりが脈を打つようにズキズキと痛む片頭痛。

片頭痛のメカニズムは、まだ完全には解明されていませんが、ひどくなると眠れなかったり、吐き気を伴うことも。

また、片頭痛に悩む人の約75%が、頭痛の前兆や痛みの最中に肩や首のこりを感じているといわれているのですが、実はこれには、女性ホルモン(エストロゲン)の減少が関係していると考えられています。

ここでは、女性ホルモンの影響による片頭痛の症状や、痛みをやわらげる方法についてご紹介します。

女性ホルモンと片頭痛の関係

頭痛は、痛みの原因やパターンによって2種類に分類されます。ひとつは、明らかな基礎疾患がなく、慢性的に起こる「一次性頭痛(機能性頭痛)」。もうひとつは、くも膜下出血や脳腫瘍など、脳の異常に由来する「二次性頭痛」です。

一次性頭痛は、さらに「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」の3種類に分けられます。

 

このうち、更年期の女性に多く見られるのが片頭痛。これは、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少によって、体のリズムを正常にコントロールする脳内物質であるセロトニンが影響を受け、血管の拡張と収縮の調整がうまくいかなくなることが原因と考えられています。

若い頃から月経時に頭痛がひどくなる傾向がある場合、更年期に片頭痛が悪化する可能性が高いとされています。また、閉経後にホルモンバランスが安定すると、片頭痛も治まる人が多いようです。

片頭痛のおもな症状

片頭痛のおもな症状として、下記のようなものが挙げられます。

 

<片頭痛のおもな症状>
・頭の片側だけが脈拍に合わせてズキンズキンと痛む
・歩いたり階段を上り下りしたりするなど、日常的な動作によって痛みが増す
・痛みがひどい場合は、眠れなかったり、吐き気や嘔吐を伴ったりすることがある
・光や音に過敏になる
・片頭痛が起こる前に、視覚症状(きらきらした光や点・線が見える、視野の一部が欠ける)や感覚症状(チクチクする感覚やバランス感覚の消失)などの前兆が現れる

 

また、女性ホルモンの急激な減少によって自律神経が乱れると、頭痛の前兆として、耳鳴りやめまいが起こることもあります。「疲労が溜まっているから」「生活が不規則だから」と見て見ぬふりをして放置せず、気になる症状があれば、すみやかに医師に相談しましょう。

手軽にできる!片頭痛をやわらげる対処法3選

片頭痛の症状が出る時間や頻度には、個人差があります。痛みが数時間程度で収まることもあれば、数日間続くこともあります。また、数時間おきに痛みが生じる場合もあれば、数日おきの場合もあります。

いずれにせよ、痛みが続いているあいだは、日常生活に支障をきたしかねません。痛みがひどくてつらいときには、次のような対処法を試してみましょう。

 

 

①こめかみを冷やす、押さえる

片頭痛が起きているとき、脳の血管は広がり、炎症を起こしています。そのため、入浴やマッサージをして体を温めると、さらに血管が拡張して痛みが増す可能性があります。

片頭痛の痛みをやわらげるには、冷たいタオルや冷却シートなどでこめかみを冷やすのが効果的。このほか、こめかみを押さえて一時的に血流を阻むのも有効です。

 

②静かな暗い部屋で休む

片頭痛のときに無理に体を動かすと、痛みが増してしまいます。また、騒音やまぶしい光によっても痛みが増幅することがあるため、静かな暗い部屋で休むのがおすすめ。できれば横になって、安静に過ごしましょう。

 

③カフェインをとる

コーヒーや紅茶、緑茶に含まれるカフェインには、血管を収縮させる作用があるため、痛みの出始めに飲むと片頭痛の症状が緩和することがあります。ただし、慢性的なカフェインのとりすぎはNG。反対に、頭痛を引き起こす要因となるため、適量を心掛けましょう。

 

片頭痛を放っておくのはNG!医師に相談し早めの頭痛対策を

女性ホルモンの減少に伴う更年期の片頭痛は、閉経後は症状が落ち着くといわれています。しかし、血管の収縮や肩・首のこりなど、慢性的な痛みの影響で脳が過敏になり、原因不明の耳鳴りやめまいが起こることもあります。

片頭痛をはじめとするこのような症状の予防には、「規則正しい生活やバランスのとれた食事をする」「ストレスを溜めない」「アルコールやカフェインの過度な摂取を控える」など、日常生活での心掛けが大切です。片頭痛が頻繁に起こったり、痛みがひどかったりする場合は、別の病気が隠れている可能性もあるため、早めに医師に相談するようにしましょう。