私たちの体は、暑さを感じると血管を拡張させて体の熱を逃がし、寒さを感じると血管を収縮させて熱を逃がさないように働くなど、体温を一定に保つようにできています。この、体温調節の役割を担っているのが「自律神経」です。
自律神経による体温調整は、実は温度差5℃程度が限界といわれています。クーラーで冷やされた室内と、30℃以上の屋外を行き来することで、自律神経に負担がかかって正常に機能しなくなり、さまざまな体の不調が引き起こされます。
このように、自律神経が混乱し、体温調節機能がうまく働かなくなって起こる不調のことを「冷房病」と呼ぶのです。
冷房病の症状の出方は、人それぞれ。体質や外的環境によっても症状は変わりますが、おもな症状としては、次のようなものが挙げられます。
<冷房病のおもな症状>
・手足の冷えやしびれ
・倦怠感、疲労感
・頭痛
・肩こり、腰痛
・消化不良などの胃腸障害
・下痢や便秘
・めまい、ふらつき
・不眠
・微熱感
・感冒様症状(咳、くしゃみ、のどの痛みなど)
自律神経は、免疫やホルモンの働きとも関わりが深いため、冷房病が生理不順や生理痛の原因になることもあります。